カナダはLGBTQに寛容ってホント?留学におすすめの理由を調査

日本はLGBTQ後進国と言われています。現在では以前と比べてLGBTQについての関心が高まってきました。しかしLGBTQの当事者にとっては、まだ窮屈な国ではあります。

そんな日本人がLGBTQについて学びたいとき、もしくは当事者が留学先を選ぶなら、カナダに留学するのがおすすめです。でもなぜカナダがおすすめなのでしょうか?

この記事では、カナダ留学がなぜLGBTQについて学びたい人、もしくは当事者の方におすすめなのかについて解説します。この記事を読めば、カナダのLGBTQに関する歴史もわかります。

法律で権利が守られている!カナダとLGBTQの歴史

カナダがLGBTQに寛容だと言われているのは、法律でLGBTQに関することが制定されているからです。

まずはカナダとLGBTQの法律の歴史について解説していきます。

始まりは1859年ソドミー禁止法採用

1800年代、まだ同性愛は反自然的性行為(=ソドミー)とされていました。当時イギリスでも「ソドミー禁止法」が採択されました。

カナダもそれにならい、1859年にはイギリスのソドミー禁止法をカナダ法規として採用します。それは1892年まで続き、男性同士の性行為が厳罰化されました。

それから1世紀経った1965年、エベレット・クリッパートという男性が「危険な性犯罪者」とされ、無期刑の予防拘禁刑となります。なんと同性愛者というだけで投獄されてしまったのです。

その判決をきっかけに、同性愛者の人権についての関心が高まりました。人権運動が盛んになり、当時の首相であるピエール・ドルドーがついに法改正に着手します。そして1969年には同性愛行為が合法化されました。

2005年には同性婚が合法化

同性愛行為が合法化されても、同性が婚姻できる制度はまだありませんでした。事実婚カップルが養子を迎えられなかったり、婚姻制度の恩恵を受けられなかったり、様々な差別を受けていました。

やがて市民運動も活発になり、ついにカナダの最高裁判所がLGBTQカップルも異性カップルと同じ権利を受けるべきだという声明を発表したのです。

これをきっかけに、LGBTQカップルに関する法改正や制度見直しが始まり、2005年にはカナダ全土で同性婚が法律的に認められました。

カナダで結婚するだけで結婚証明書が?

カナダではLGBTQのカップルに関する法律も定められ、同性婚もできるようになりました。母母、父父といった同性同士でも出生届を出せるようになり、カナダに移住すればLGBTQの人も異性愛者と同じように暮らせるようになりました。

しかし、カナダに移住しなくても、カナダで結婚すれば結婚証明書をもらうことができます。条件は以下の通りです。

  • 18歳以上(16歳17歳は親の承認が必要になります)
  • 31日以内に離婚をした場合は、離婚証明書の提出が必要

この条件だけで、あとはカナダで手続きを行って挙式をあげれば結婚証明書が届くのです。そのため、世界各国から同性同士の結婚をしたい人がカナダ旅行ついでに結婚式を挙げに来ています。

【参考:GIGAZINE「「LGBTの治療」を禁止する法案がカナダ議会で可決される」

カナダ留学でLGBTQコミュニケーションを学べる!

カナダは、国を挙げてLGBTQの方を法律でサポートしています。今や異性愛者と同じ権利を行使できる数少ない国のひとつです。

そんなカナダですが、留学先としてもサポートが充実しています。LGBTQフレンドリーを学ぶ場として、そしてLGBTQ当事者にとってはどう最適なのでしょうか?

LGBTQフレンドリーの地域では留学サポートも

カナダには現在、3つの大都市にLGBTQフレンドリーの地域があります。その地域の大学や学校では、独自の留学サポートが行われています。

たとえば、LGBTQフレンドリー地域のあるトロントの留学サポートではLGBTQスタッフが在籍しています。日本とカナダ、両方の事情に詳しいスタッフがいる留学サポートであれば、日本人でも安心して留学できますね。

ホームステイ先もLGBTQフレンドリーな家庭を優先的に選んでもらえるので、当事者であっても安心してステイできます。

メンタルケア・ヘルスケアが充実

留学に限った話ではなく、LGBTQフレンドリーの地域ではメンタルケアやヘルスケアが充実しています。

ヘルスケアとして大きいのが、AIDSやSTDの検査・治療を行えるフリークリニックがあることです。まだ若いLGBTQをサポートするメンタルヘルスケアサポートも充実しています。

このLGBTQに関するサポート体制をどうやって成功させているのか、そういった成功例も学ぶことができるのです。

LGBTQロールモデルから学ぶことも可能

もちろん、LGBTQ当事者から学ぶこともできます。同じ境遇の人を助けるボランティアもいれば、普通に日々生活している人もいます。

そういったLGBTQロールモデルから直接話を聞いて学ぶこともできるので、多様な考え方を学ぶきっかけにもなるでしょう。

そして、LGBTQフレンドリーの地域だからこそ、LGBTQが認められている未来を垣間見ることができます。そして、その時にどんなサービスやどんな人が必要とされるのかもわかるのです。

カナダは、LGBTQコミュニケーションを学ぶのにはうってつけの留学先と言えるでしょう。

カナダのLGBTQフレンドリーな滞在おすすめ都市

カナダには、3大都市にそれぞれLGBTQフレンドリーな有名エリアがあります。

  • チャーチストリート&ウェルスレイストリート(トロント)
  • デイビーストリート(バンクーバー)
  • ダウンタウンイースト(モントリオール)

それぞれ特色があるので、1エリアずつ紹介します。

トロント・チャーチアンドウェルスレイストリート

カナダの大都会トロントには「ザ・ビレッジ」と呼ばれる最大のゲイコミュニティがあります。チャーチストリートとウェルスレイストリートの交差点に位置するこの場所は、LGBTQの人々が集うレストランやナイトスポットが充実しています。

また、付近にはLGBTQを専門とする書店や美術館があり、アートに敏感な若いLGBTQが増えつつあります。

2014年には世界中からLGBTQが集まる国際的なビッグイベント「ワールドプライド」がトロントで行われ、今でもLGBTQコミュニティが盛んなスポットになっています。

バンクーバー・デイビーストリート

カナダ西部で一番LGBTQ人口が多いのがバンクーバーです。LGBTQ旅行者にもフレンドリーな街としても知られており、多くの旅行者が訪れています。もちろん、結婚式を挙げるために訪れる人も多く、LGBTQの結婚者に向けたスポットやサービスも充実しています。

毎年7月にはデイビーストリートを中心として大規模なプライド・パレード(LGBTQのパレード)が行われます。

また、8月には世界中から集められたLGBTQの映画による映画祭「バンクーバー・クィア映画祭」も行われ、LGBTQ文化的にも重要なエリアです。

モントリオール・ダウンタウンイースト

モントリオールのダウンタウンイーストには北米最大級のゲイ・ビレッジがあります。LGBTQフレンドリーと言われている他のエリアよりも家賃が安いため、若者の集まりやすいエリアです。

異性愛者でもLGBTQでも、さらに人種も問わず暮らし混ざりあっている、まさに多様性の街と言えるでしょう。大学生も多いので、20代で留学先を探すのであれば同世代とも出会う可能性が高いです。

ここでも毎年7月~8月にはゲイパレードの「ディベール・シテ」が行われます。この1週間は地域全体が盛り上がり、世界中から観光客が訪れます。

まとめ

カナダではLGBTQが法律で認められており、権利も保証されています。そういった国で学ぶことは、これから多様化する社会において重要なことです。

もしLGBTQコミュニティに対してアプローチしたいのであれば、カナダはとてもおすすめな留学先です。

その中でもトロント、バンクーバー、モントリオールには大規模なコミュニティがあります。ここである程度の期間ステイすると、様々な人と出会えるはずです。

人生においても重要な学びを得るきっかけになります。ぜひ、留学先選びの参考にしてください。

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