元国家公務員に留学インタビュー〈休職?退職?家族は?キャリアは?〉率直に聞きました!

昨今では、学生から社会人まで数多くの方が海外留学に行くようになりました。
留学期間は短いものですと1週間から正規留学のように3,4年になる物まで様々です。

社会人になると、中々長期で休暇を取ることができないため中長期の留学は難しくなってしまいますが、そのような状況でもある程度まとまった期間の留学を希望される方は意外と多くいらっしゃいます。

そこで今回は、国家公務員として10年間公官庁に勤めた後、退職して海外留学(ワーキングホリデー)を行った方にインタビューをさせて頂きました。
留学先でのお仕事や、帰国後の就職活動までいろいろとお話をして頂きましたので、参考にされてください。

インタビュー項目

  1. 公務員時代はどのようなお仕事をされていましたか?
  2. どうして公務員を辞めて海外留学をしようと思ったのですか?
  3. 公務員を辞める時、ご家族は心配されませんでしたか?
  4. 退職ではなく休職という方法は取れなかったのですか?
  5. 公務員を辞めた後に後悔したことはありますか?
  6. 留学先で公務員の経験が役に立ったことはありますか?
  7. 日本帰国後の就職(転職)活動はどうでしたか?
  8. 仕事を辞めようか迷っている方にアドバイスをお願いします。
🎤回答者ご紹介 *Aさん(30代)
渡航先:カナダ、イギリス
滞在期間:2年強
公務員在職期間:10年

①公務員時代はどのようなお仕事をされていましたか?

私は高校卒業後に公務員試験(国家Ⅲ種)を受験し、税務職を選択しました。
仕事を始めたころは経験が浅いことから社会の常識を日々体当たりで学んでいたように思います。
多くの先輩や上司にお世話になりながら適正公平な課税の実現に向けて真摯に仕事に取り組んでいました。

②どうして公務員を辞めて海外留学をしようと思ったのですか?

当時は仕事辞めるなんて全く考えていませんでした。
そこそこ倍率が高い試験を合格し、やっと公務員になれたわけですから、定年まで退職しないだろうと当たり前に思っていました。
しかし、20代半ばの頃から習いごと(ダンス)をはじめ海外に興味を持つようになりました。
英語を使って世界中の人たちと交流できる仕事に憧れたのですが、公務員組織ではそのような仕事は本当に限られていたため、思い切って仕事を辞めるという選択をしました。

③公務員を辞める時、ご家族は心配されませんでしたか?

家族も親族もかなり心配していましたし、内心大反対だったと思います。
しかし私の性格上、止めようと説得すればするほど反対を押し切って辞めてしまうと思ったようで、頭ごなしに反対することはありませんでした。
しかし「本当に辞めてもいいのか?」「辞めた後の仕事はどうするのか?」「安定した職と収入を失ってしまって後悔しないのか?」と何度も言われたのを覚えています。
(しかし実際に留学を終えて帰国した今、公務員を辞めたことをとやかく言う人は家族や親族の中には誰一人いません。ありがたいことです。)

④退職ではなく休職という方法は取れなかったのですか?

実は、公務員在職期間中に有給を30日程まとめて取得し、イギリスに留学したことがあります。
夏季休暇、土日、有給30日を併せて約8週間の留学を行うことができました。
とても有意義な時間でしたが、「やはり海外でもっと長く生活したい。」「実際に働いてみたい。」と思うようになり、退職を選びました。

海外大学等の正規留学の場合は、休職の規定がある場合もあるので所属官庁に尋ねて見られるといいかと思います。
私の場合、ワーキングホリデー(就労ビザの1種)を希望していたことから、副業禁止の公務員機関では休職扱いにはできないという判断をされました。

⑤公務員を辞めた後に後悔したことはありますか?

実際には2,3回後悔していると思います。しかしそれはいづれも家探しや仕事探しがうまくいかず不安になっていた期間のみです。
私自身が高校卒業後すぐに公務員になったため、一般的な就職活動をしていなかったこともあり、仕事探しがこんなにも大変で時間がかかるものだと思っていなかったことも要因の一つにあるかと思います。
「公務員の仕事しかしたことないのに、他の仕事なんかできっこない!」「安定した収入を捨ててきたけど、このまま仕事が見つからなかったらどうしよう・・・」と焦ってしまった時に『公務員を辞めた判断は間違っていたの・・・・?』とどうしようもない不安と後悔に駆られてしまった時がありました。

⑥留学先で公務員の経験が役に立ったことはありますか?

正直公務員という職歴は海外では全く役に立ちませんでした。(英語で職務内容を伝えても単なる事務職員くらいにしか思われていなかったと思います。)
日系企業でのお仕事を探す時には、公務員機関に属していたことで好意的にお話を聞いて頂けたこともありましたが、実際に公務員としての実務が直接的に役に立つ仕事はほとんどありません。
なので、希望する職種のお仕事で求められる人物像に近い職務内容や経験談を上手くまとめてアピールするように心がけていました。

⑦日本帰国後の就職(転職)活動はどうでしたか?

元国家公務員+海外生活という肩書は中々強いと個人的に思っています!公務員から転職してくる人もそんなに多くないので珍しがられるのですが、併せて海外就労経験があるという事で面接のときにもいろいろと質問して頂けて嬉しかったです。
もちろん興味を持ってもらって面白がってもらうだけでは採用には繋がりませんので、公務員組織で培ってきたものと、海外経験で身に着けてきたものを、その会社の為にどのように活かせるのかという事を考えるように心がけていました。
個人的には、公務員としての生真面目さや丁寧な事務作業、海外経験でのコミュニケーション能力や異文化対応力を軸に強みをお話するようにしていました。

⑧仕事を辞めようか迷っている方にアドバイスをお願いします。

皆さん、公務員になる為にかなりの努力をされたと思います。「せっかく頑張って試験に合格したのに・・・。」「親も親戚も喜んでくれたのに。」「大切な同期たちと頑張って苦しい仕事を乗り越えてきたのに。」色々と込み上げてくるものがあるのではないでしょうか?
退職してしまうと、ほとんどの組織が復職ができないのではないかと思います。なので、簡単に「辞めてしまえば?」とは言えません。

私もかなり長いこと悩み、退職のタイミングを考慮しながら3年くらいは悩んでいました。
いっそのこと仕事が嫌で嫌でたまらない!という環境ならもっと気楽に辞められたのに、やりがいのある仕事や大切な仲間たちを捨てて退職するという決断をするのは過酷なものでした。
もしくは〇〇になりたい!という強い目標があればよかったのですが、私の海外に行きたい理由はとても漠然とした抽象的な物だったので、退職の決断に時間がかかってしまいました。
漠然とした抽象的な渡航理由で、周囲から理解してもらえるような渡航動機ではなかったのですが、忘れようとしてもどうしても消えてくれないんです。
だからこそ、「このままズルズル先延ばしにしてはだめだ」と決心することにしました。

悩んでいるときが一番つらいですが、決めてしまえばあとは行動するのみです。
辞めることが必ずしも正解!という訳ではありませんが、自分が何を求めていて、何がネックになっているのかをしっかり見直されるといいかと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

いかがでしたでしょうか?
上記インタビューにお答えいただいたAさんは、現在日本に帰国されお仕事されていらっしゃいます。
留学時の体験談等を書かれているブログも開設されていらっしゃるので気になる方はぜひご覧ください!

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